のんびりしっかりキャリアとライフ

意識高くも低くもなく、お茶を飲みながらのんびりキャリアや将来のことを考えるブログです。

一歩より半歩

転職したい、新しい趣味を見つけたい、留学したい…

大きなライフイベントになりそうな夢を持っているけど、忙しい毎日に振り回されて実現できていない。もしくは、そんな夢が見つかっていないけど、今の自分を変えたいという思いだけはある。という人は結構いると思います。私もその一人です。

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出典:unsplush


今のまま過ごしていても直ちに生活に困る訳ではないので、何も行動を起こさず、気が付いたら早数年経っていた…みたいなことはよくありますよね。私は35歳のときに参加したコーチングのワークショップで、「5年後の自分はこうなっていたい」と書いた紙を45歳になって見つけて愕然としたことがあります。こうなっていたい項目を7つくらいあげていたのですが、何と何一つ実現できていませんでした!

自己実現の視点で見ると、時が経つのはあっという間ですね。

自分の人生にとって大切なことのはずなのに、行動が起こせない。それは、人間には、「コンフォートゾーンに留まっていたい」という気持ちがあるから。コンフォートゾーンとは、馴染みのある、予想外のことが起こらない、安心できる空間。そこにいる限り自分の存在を脅かされることのない、安全なお家のような場所のことです。そこから出ていったら、何が起こるか分からない。辛い目に合うかもしれないし、嫌な人がいて何かされるかもしれない。出ていきたくないのは当然です。でも、コンフォートゾーンに留まっている限り、成長は無いし、新しいことを知ったり経験したりすることは永遠にできないのです。

新しいことをしてみたいと思うのは、コンフォートゾーンから踏み出してみたいということとほぼ同じなのではないでしょうか。

とはいえ、自分にとって未知の世界に向けた最初の一歩を踏み出すのには大変な勇気がいりますよね。だったら、「一歩」でなく「半歩」踏み出してみることをお勧めします。

例えば留学したいと思っているなら、必要なアクションは留学の情報を提供しているサイトを検索してみることでしょうが、突然それをするのは結構なストレス。コンフォートゾーンに留まりたい本能が邪魔をして、最初のアクションを起こすのがとても面倒くさく感じるはずです。

だからまずはあえて、「何かのついで」で行動してみる。

例えば留学だったら、外出したときに本屋さんに寄ってみて、外国のガイドブックを見てみる。留学ジャーナルみたいなものはハードルが高いのでまず短期の旅行向けのやつとか、雑誌の旅行特集とか。

転職だったら、通勤途中の電車の中でスマホを見ているとき、ちょっと自分の会社や興味のある会社の評判を確認してみるとか。今はエン・ジャパンなどが、元社員・現社員が会社の良いところ・悪いところについてコメントする掲示板を運営していて、覗いてみるとなかなか興味深いです(辞めた人のコメントが多いので、厳しいコメントが多くなりがちだとは思いますが)。

それを実行したら、次はそれよりもう少しハードルを上げたチャレンジをしてみる。ハードルを上げるといっても突然上げず、自分と同じ歳で留学した人のブログを見てみるとか、転職紹介会社のHPを見てみるとか、ほんの少しで大丈夫です。というより、前回よりほんの少しだけハードルを上げたチャレンジをし続けることが大切なのだと思います。焦ったり、疲れたりしない程度で。

何かと忙しくて、ストレスも多々ある日々の中、更にコンフォートゾーンから外へ出るためには、自分に負担をかけ過ぎずに少しずつ行動し続けることがポイントになってくるのではないでしょうか。

一歩足を踏み出すのはかなりの勇気がいるから、半歩だけ足を出してみる。それだけでも景色の見え方が違ってくるから、そこから大きな一歩を踏み出す気持ちが湧いてくるかもしれません。

 

足を出してみる

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内向的な私

私はかなり内向的な人間です。人見知りだし、経験を重ねて、社交性が求められる場では何とかそのように振る舞うことはできるようになったものの、その後の疲労感はその後丸一日続きます。そしてそんな自分に昔から劣等感を抱いてきました。たまにいる、人とすぐ友達になれるようなタイプの快活な人はとっても眩しく見えます。

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出典:unsplush

でも、私のようなタイプは珍しくはないと思います。こちらからるすと100%外向的に見えるような人でも、自分を内向的と言ってたりするので、あくまで自己評価とは思いますが。

内向的人間上等

年を重ねてよかったことはいくつもありますが、ある程度人とのコミュニケーションのスキルを身に着けたこと(最低限)に加え、自分の内向性を仕方ないと受け入れられるようになったことです。

若いときは、明るくて社交的で人気のある友達を心底羨ましく思っていましたが、今は「人って色々だよね」ということが実感できているので、人は人、自分は自分、と引いた目で見ることができるようになりました。

それでも、内向的よりは外向的な方がよいと思っていたのですが、そうではない考え方に数年前に出会いました。

 TED Talk : 「内向的な人が秘めている力」 スーザン・ケイン

 この方は著書も出していて、全米ベストセラーになったそうです。外向的な人ばかりの国に見えるアメリカでこういったタイトルの本が注目を集めるというのは不思議に思えますが、アメリカでも三分の一の人は内向型と言われているそうです。

 

 

内向的な人は独自の能力があり、自分が大切に感じる目標を持ったときには、外向的な人にはない大きな力を発揮することができる。

でも、今の社会は外向的であることをよしとしていて、学校やオフィスの環境もその基準で作られていることが殆どなので、内向的な人が過大な刺激(内向的な人は外向的な人より外界からの刺激に高反応だそうです)を受けずに過ごすことは難しい。

内向型の人は自分が何に情熱を持てるのかを考えることが大切だし、学校やオフィスは常に顔を突き合わせるだけではなく、一人になって考えることもできる環境を提供すべき。そうすることで、内向型も、外向型も、よりストレスなく自分の能力を高めることができる。

前にも横にも人のいる昔ながらのオフィスのデスクのレイアウトは内向的な私にとってストレスです。もっと正確に言うなら、前の会社ではパーティションが前と横にあったので自分の作業に没頭できたのですが、今の会社ではパーティションがなく、今まで自分がどれだけあの衝立に助けられていたかを実感中です。周りの人はストレスなく働けているようなので、自分の気質によるところが大きいのだと思います(ちなみに前と横の人たちとうまくいっていない訳ではありません)。

本書を読んで、内向的であることが欠点だったり、外向的になることを目標に無理をしたりする必要はないことが分かり、すごく安心しました。曲解かもしれませんが、今の自分を認めて、自分が人生で何を大切にしているかを理解するだけでいい。自分が大切にしてることのために必要なら、内向的な人はすごいパワーを発揮できる。スーパー内向的だったガンジーのように。というメッセージを受け取った気がします。

とはいえ、自分が人生で大切にしていることは何なのか?は簡単に見つけられないと思います。私も見つけられたような、られていないような…。

それこそ、内向型人間が得意とする「掘り下げて考える」能力で、自分の心とじっくり対話してみることで見つかるのかもしれません。もちろんすぐに答えが出るような簡単なことではないので、心のどこかで意識し続けてみる、くらいの感じでのんびりと。

 

この方はかなり内向型です

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ロールモデル(その2)

以前、ロールモデル(その1)という投稿をしました。

 hachiwarecatkun.hatenablog.com

 

当然、その2の対象になるロールモデルの方(女性)を想定していたからその1としたのですが、よく考えると、彼女は凄すぎて、私がロールモデルにすることが出来るような存在ではないな…と思い至り、すぐにその2の投稿をあげられずにいた次第です。

凄いというのは、キャリアというより、彼女の人格、あるいは生き方、です。

風のように生きる人

今は別々の道を歩んでいますが、前の会社で先輩・時々上司だった方です。

ヒット商品をいくつも手掛け、会社で初の育休を取得し、その後女性初の部長になり、後進に道を開いてきたという華やかな経歴のある一方、人よりたくさん嫌な目にもあっているし、理不尽な降格もされたこともある。

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出典:unsplush

でもいつ何時も感情が一定している。女性は感情的になりやすいとよくいわれるけど、私が知る中で最も感情的にならない人物。感情的にならないといっても、無感情ではなく、いつも相手に興味を持ってポジティブに接してくれるので、色々な人から頼られる人でした。

でも一番すごいなと思っていたのは、

他人から自分への過大な期待や依存は受け取らないし、他人に何も求めない。

ことです。

人から頼られる=依存される、という場合もあると思いますが、その場合はかなり冷静に突き放すのです。だから彼女とは合わないとか、実は冷たい人だとか、あからさまに言っている人もいました。でもそんな人に対しても、怒ったり、言い訳したり、媚びたりすることは一切せずに常に同じトーン。頑張ってそう振舞っているのではなく、自然にそうしているのです。そして、自分が理不尽な目に合った時もそれをただ受け入れて前に進むだけ。

他にそんな人を知らないので、彼女のような人につけるべき名称が分からないのですが、「風のように生きている人」というのが一番合っている気がするのです。

かつ、面白い。年上ですが、「かなり天然」と言えます。駐車場で車の助手席に乗り込んだら運転席に知らない人がいてびっくりしたけど、自分が乗り込む車を間違えてただけだったみたいなエピソードは盛り沢山。

メンターのような、姉のような、たまに妹のような?存在です。

カウンセリングや心理学に興味を持ち、勉強したり本を読んだりしている内に、そんな彼女にこの本の中で語られている、人間のあるべき姿のようなものを感じました。

 

嫌われる勇気

嫌われる勇気

 

アドラー心理学をベースに書かれている、よく知られているベストセラーの本ですが、この本で述べられている、「他者の承認を求めない」「自分と他人の課題を切り離して考える」というのは、彼女の生き方とかなり似ているように思います。

他人に求めない、他人からの依存も受け取らないというのは言うのは簡単でも中々できることではありません。他人に自分を認めてもらうために何かやってあげよう、と無意識に期待して行動してしまうのはよくある心の動きだと思います。そしてその期待への見返りが無かったときにはムッとしてしまったりもする。

そうではない生き方がナチュラルにできてしまっている彼女は、言い過ぎかもしれないけど、特別な存在なんだと思います。同僚が、「あの人は妖精なんじゃないか」と真面目に言っていたのをたまに思い出します。

今も元気に各方面で活躍しているようです。真似はできないけど、もし彼女ならどう振る舞うかな?と考える余地をくれたという意味でのロールモデルと呼ばせて頂きます。

冗談で、いつか彼女についての論文を書きたいと言っていたのですが、だんだん本気になってきました。

 

君も風のように生きているね

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私が管理職?(その2)

前回は、女性が管理職になることに躊躇する理由をあげてみました。

 

hachiwarecatkun.hatenablog.com

 

それらに加え、「責任を持ちたくないから」という理由もあると思います。チームがやったことの責任を代表して取らされたり、トラブルがあったら自分が矢面に立たされたり。面倒くさいし、昇給の額と比べたら割に合わない…と思っている人は多いと思います。

個人的には、その考えは正しいと思います。特に課長あたりの中間管理職は割に合わないことが多そう。

そして同時に、それでもやはり、管理職を経験してみることには価値があるとも思うのです。

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出典:unsplush

見たことのない景色を見てみる

きれいな景色の写真を見て行った気分になれても、実際にその景色を見たときと同じ感動は得られないのではないでしょうか。

同じように、実際にその立場になって初めて新しい視点が手に入る。会社の方針や上司の言っている意味が理解できなかったけど、こんな理由があったんだなというのが分かったりする。大変なことも多いけれど、新しい景色を見てみることは自分のキャリア(仕事だけでなくライフキャリア含めて)にいい影響を与えてくれるはず。

扱いが難しいメンバーがいたり、きれいごとだけではないけれど、その人の未来も見据えて仕事を委ねるという育成の面もあるから、母性が強い人(男女共)はその点でもやりがいを感じるかもしれない。

だから、管理職の話が来たなら「できない」と言ったり思ったりする前に、まずやってみた方がいいと思います。心配なら、先輩、上司、友人やカウンセラーなど、相談できる先を確保しておくと気持ちが軽くなるかもしれません。

 

固い話ですが、日本は世界的な流れに反してジェンダーギャップ指数が悪化してしまい、まだまだ男性社会ではあります。

政府は2020年までに女性の管理職比率を30%にするという目標値を掲げていましたが、無理なことに気づいてしまい、「2020年までに」を「出来るだけ早期に」と曖昧な表現に変えてしまいました。

30%を達成するために、無理やり女性を管理職に据えるのは本末転倒、という言い方もされますが、この数値には意味があります。

一つの集団の中で新しい価値観を根付かせるには、三分の一という割合が重要になるそうです。それより低い割合だと、新しい価値観は旧来の考え方に潰されてしまい、集団の中での変革は生まれないのです。

これは女性管理職比率に限らず、色々な集団で感じられることだと思います。女性がいて当たり前、になることが本来であって、「紅一点」みたいな存在は組織全体の考えを変える役には立ちづらいのです。この点からも、もっと多くの女性が管理職になることには意味がある。

 

同じチームで部下になる立場の人は、上司が働くことにどんな目的や信念を持っているかをすぐ感じ取ります。それに共感してもらえれば、ぶつかることはあってもうまくやっていけるのだと思います。部下は意外と助けたがっているものだし、「上司である自分が全部やらないと」と思わずに、自分でやった方が早くても仕事を助けてもらう。

焦り過ぎず、周りと協力しながら山登りして、見たことのない景色を見てみる。もしそれが興味の持てない景色なことが分かったら、下山するくらいの気持ちでもいいのではないでしょうか。

 

我が家で頂点に君臨しているひと

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私が管理職?(その1)

今回は女性に向けた内容になります…と思ったのですが、男性にも読んでもらえたら嬉しいです。

私の世代(バブル崩壊のときに高校生だったくらいの年代)だと、社会での男女の役割について昔ながらの固定観念?偏見?をいまだに持っている人が男女共かなり多いです。いわゆる、男性は外で働き、女性は家を守る。それは原始時代から人類がしてきた役割分担だから云々…というやつ。それでうまくいっていた時代もあっただろうけど、せっかく今の時代に生きていて、色々な選択肢が増えているのだから、それぞれが自分の希望する生き方、働き方を選べる社会にした方がいいのではないかと思うのです。

 

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出典:unsplush

希望する働き方ではないかもしれないけれど、平成22年度の国勢調査では女性の労働参加率(15-64歳)は一番高い福井県で76%、一番低い奈良県で61%と、仕事を持っている女性の方が多い。男性と比較したその中身は、M字カーブ(結婚・出産退職により一時的に女性の就業率が下がるため線グラフがM字になる)やそれに関連した非正規の割合など、課題は一杯なのですが、女性が働いているのはごく普通。

以前、消費者リサーチの一環で、高所得世帯の専業主婦の方達の自宅を訪問してインタビューさせてもらったことがあるのですが、ファンタジーの世界に迷い込んだようでした。お金の心配は一生なさそうだし、自分に手をかけていて綺麗だし、何より気持ちに余裕があって周りに優しい。マンガに出てくる嫌味な金持ち奥様みたいな人はいませんでした。いつもあくせくしている自分がちょっと哀れに思えてしまい、数日モヤモヤしていたことを覚えています。

でも、「あんな風になりたい」とは思わなかったのです。それは私に合った生き方ではないと知っているから(どちらにせよ、なりたくてもなれないですけど)。思い通りにならないことの方が多いけど、働いて、自分がしたことが他の誰かの役に立っていると感じられることの喜びの方が私には価値があったのです。そして、そんな考えに共感してくれる方は多いのではないでしょうか。

働きたいけど管理職にはなりたくない

片や、管理職になりたい女性というのはそう多くないのではと思います。社会活動に必要な能力の高低は性差よりも個人差の方が大きいというのは実証されているようですが、女性は男性と比べて、「私が管理職なんてできる訳がない…」と感じる人が多いように思います。それは、日本の会社組織が男性目線で作られていたり、そもそも女性の管理職の割合が低すぎたり、参考になる先輩女性管理職がいなかったりという理由もあると思いますが、女性達自身に「私なんかにはできない」という思い込みがあるようにも感じます。

自分と、自分の知る範囲からの考察ですが、こんな気持ちが働いていそうです。

◆管理職は完璧な存在でないといけないから◆

これは、自分の周りの管理職の人達のことを考えてみれば意味のない心配だと分かります。誰にでも好かれる管理職なんていません。私の長い社会人人生でも、万人にとっての理想の上司なんていませんでした。世界中の上司達は部下達に文句を言われていると思います。半沢直樹だって、隣の部署の人だったら応援するけど、自分の上司だったら耐えられなそうです。

◆管理職は現場から離れてしまい、面白くなくなるから◆

その通りかもしれません。実際、それを理由に昇格を拒否して、専門職の契約社員に転換するような人もいるようです。

考え方は人それぞれですが、自分の得意な分野や専門スキルがあるのであれば、それを後進に伝えて、同じスキルを身につけてもらえるのは嬉しいことだと感じられると思います。

◆人を引っ張っていくなんてしたことないから◆

いい管理職は、ぐいぐい人を引っ張っていくイメージがありますよね。それがポジティブに作用する場合もあると思いますが、平成~令和の今はそのスタイルに合わないケースの方が多いことは認識した方がいいと思います。個々人が自発的にやりたい、やろうと思って行動に移すことができるように、よく話を聴いて、一緒に考えるスタイルの上司の方が結果的にチームとしての高いパフォーマンスを上げることが多いそうです。自分が課長だとして、昭和スタイルの部長からは物足りないと思われるかもしれないけれど、管理職だから上、非管理職は下、という固定観念は無くした方が中長期では組織や会社への貢献度は高いと思います。

 

次回へ続きます。

チームでは働けません

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気持ちと食べ物

「ほっとできる近所のお気に入りのカフェみたいな存在になりたい」このブログですが、過去3回は結構真面目なキャリアの話が続いたので、今回はちょっと話を変えて、気持ちと食べ物の関係の話です。

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出典:unsplush

本能が呼んでいる

ストレスの多い日常を過ごしていると、甘いものやカロリーの多いものに手が出がちです。後で後悔することは分かっているけど、口にするとストレスが減るような感覚があるし、止まらない。というループは多かれ少なかれ誰にでもあると思います。そしてそれは、太古の昔から受け継がれた、抗うのが難しい人間の防衛本能。

たくさんカロリーを摂取することで生き延びてきた人類は、ストレスにさらされると自分を守るためにカロリー過多の食べ物を食べたくなってしまうそうです。そもそも現代の日本では、高カロリーを体に蓄えて不測の事態に備える必要性はあまりないと思いますが、脳に回路ができているようです。

そして、私たちが子供だった時。おいしかったと記憶に残っている食べ物は、大抵カロリーが多めだったり甘かったりしているのではないでしょうか。大人になってストレスにさらされたとき、そんなストレスを知らなかった子供時代に戻りたいという気持ちが無意識に働いて、子供時代に好きだった食べ物を食べたくなるという説もあるようです。

そう思うと、身体が欲しているのにはちゃんと理由があって、何だか自分が健気な存在に思えてくるのですが、問題は、「その瞬間は落ち着くけど、中毒のようになってしまう依存性」と、やはり健康に良くないこと。食べた後に罪悪感も残るし、何か手をうった方が得策ではあります。

◆今本当におなかがすいているか考える◆

3時だから何か食べようかな…みたいに習慣化されているのであれば、今一度お腹と相談してみる。食べ物を消化するためには胃腸さんはかなり働く必要があるので、働いてもらうに足る空腹感があるかよくよく考えてみる。口寂しいだけだったら、お茶を飲むだけとか、ガムを噛むとかだけにしてみる。

◆ちょっとだけ意識&工夫してみる◆

◯ラベルを読んでみる

加工食品のラベルに記載されている原材料名は、食品添加物を除いて、使われている重量が多いもの順になっているそうです。それを知ってからよく見ると、このジャムは砂糖が果物より多いのか!とか、そば粉の方が小麦粉より多く使われているそばの乾麺ってあんまりないのね…とか、参考になります。一番最初に「砂糖」と書いてあるお菓子を見たら買って食べようという気持ちはかなり薄れます。

◯自分で作ってみる

手をかけたお菓子や料理に憧れてはいるものの、私は手際が悪いことに加え最小の労力で最大の効果を生むこと(ようは手抜き)が大好きなので、ごく簡単な、こんなことをしています。

① 疑似アイスクリーム

検索すると、低カロリーレシピは山ほどでてきますが、私は凍らせたバナナ×無糖ピーナツバター×甘酒少しと豆乳少しをブレンダーにかけたもので代用しています。普通に、結構濃厚なアイスクリーム感があって満足です。

② 粉もののお菓子

白崎茶会さんのレシピにはまり、本を買って色々作りました。きっかけはどこかの雑誌で見た、あんこと米粉を使ったチョコレートクッキー。健康云々より前に、おいしそう!と思って作ったところ、普通のクッキーよりずっとおいしかったからです。そしてどれも簡単。米粉レシピに凝っていた間は小麦粉を使ったお菓子をあまり食べなかったせいか、ケーキ屋さんで買ったケーキやスコーンが食べられなくなっていました。あんなに好きだったのに…と悲しくもなりましたが、身体がより健康になったのかもということでよしとしています。

 

白崎茶会のあたらしいおやつ 小麦粉を使わない かんたんレシピ

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  • 作者:白崎 裕子
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③ 豆の力を借りる

タンパク質不足になると、疲れやすくなったり筋肉量が低下したりしてしまう。頭も働かなくなるらしいので、油や糖質を食べたくなったときのストッパーが外れやすくなるとも言える。肉や魚で補ってもいいでしょうが、私は大豆製品の力を借りることが多いです。

豆腐はいつものメニューにちょっと足すのも簡単だし、パンケーキやパウンドケーキに豆腐を足して焼くとボリュームが出る上にふわっと感もアップ。甘酒を豆乳で割って飲む習慣はもう数年続いています。甘酒単体だと私には甘すぎるので、豆乳で割るのがちょうどいい。続いているのは身体にいいからというより美味しいからがメインです。

他にも野菜サラダやスープに市販の豆の水煮を入れたり、ほぼ調理することなくプラスしてたんぱく質補給ができるので重宝です。

 

気持ちの赴くままに食べてしまうのも悪いことばかりではないでしょうが、食べることでストレスが解消されるのは食べている間だけ。少しだけ意識を変えてみることで自分の心も身体も整っていく。でも意識し過ぎは逆効果なので、たまには意識から解放して、その時本当に食べたいと思ったものなら多少罪悪感のあるものでも楽しんで食べる。以前のこちらの記事に書いた「丁寧な暮らし道」に通じるところがありそうです。

 

ちゅーるはたまに食べるからおいしいの?

 

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キャリアって?(その3)

3回連続になった、「キャリア」についてです。

 

hachiwarecatkun.hatenablog.com

 「計画された偶発性」理論によると、綿密に将来のキャリアプランを練るより先に、今やっていることに興味を持ち、アンテナに引っかかる何かを逃さずにキャッチできるようにオープンマインドで過ごすことが大切ということになります。

偶発的にやってくる、アンテナに引っかかる「何か」は、自分のコントロールを超越した何かが与えてくれたもののようにも思えますが、私には、それなりに一生懸命生きてきた過去の自分が自分に届けてくれたもののように思えます。

ということは、未来の自分に何かを届けることもできるということ。

未来の自分にも偶発的なギフトを届けられるよう、毎日を大切に過ごしたくなってきます。

とはいえ、今やっている仕事が自分に向いていないんじゃないか…と悶々としている人も多い、いやもしかしたらそんな人の方が多いのが実情ではないかと思います。

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出典:unsplush

私も今やっていることが天職!とか、すごく自分に合っている!とか思えている訳ではありません。でも、自分が仕事をしていく上でのブラしてはいけないポイントは把握しています。

何をしていた時が楽しかった?

キャリアコンサルティングをしていると頻繁に耳にするのが、「自分に何が向いているのか分からない」という言葉だそうです。確かに、分かっている人の方がレアケースかもしれません。

そんなときは、「今までやってきた社会活動で、何をしているときが楽しかったか教えて下さい」と質問します。例えば、バイトのときに皆で目標を達成するために頑張ったときにやりがいを感じた、とか、お客さんにありがとうと言ってもらうのが嬉しかった、とか。社会活動とまでいかなくても、何でもいいような気がします。

そして、なぜそれが楽しかったのかを考える。目標を達成したから楽しかったのか、皆で頑張ったことが楽しかったのか、感謝されるのが楽しかったのか、色々あると思いますが、楽しかったということは、向いていないということではないはずなので、まずそこを覚えておく。

次に、「自分にできること」を考えてみる。できるレベルはともかく、ある程度やっていた仕事ならとりあえず「できる」としてみる。

楽しい・楽しくない、できる・できないを縦横軸上に置いてみると、以下のような表ができます。

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すごくざっくりですが。例えば「マーケティングができる」×「人にものを教えるのが楽しい」であれば①になり、この分野で知識を広げて後進を育てることを目標にするのは無理がなさそうです。方や「マーケティングができる」×「数値管理は楽しくない」であれば③になり、定量的な市場調査の結果だけでマーケティング施策の全てを決定するタイプの会社だと、物足りなさを感じることになりそうです。

①が今の自分が最大のパフォーマンスを発揮できる仕事、②は好きな気持ちはあってもスキルや経験が足りない、③はこなすことはできるけど気持ちは入らない、④は…その仕事をやり続けることは精神衛生上よくないかもしれません。

①と②は自分のキャリアの指針になり得えるし、④は避けた方がよいと思いますが、問題は③です。

今楽しくなかったとしても、心の持ちようで楽しさを感じることもできると思います。でも、ある程度頑張っても楽しくならないのであれば、別のキャリアを目指すという選択肢を視野に入れた方がいい、と思います。

職業人としてのキャリアは、思っているほど長くないと思うから。その一方で、楽しくない仕事をこなす日々を続けていると、知らない内に気持ちがすさんでくるから。です。

以前の上司に、「自分はマーケティングはプロだけど、好きじゃない」と言っている方がいました。本当は人材を育てる仕事がしたいそうです。その後会社を転々とされ、その度にポジションが上がり、今は某大手企業のマーケティング部門の役員をされていますが、メディアなどで見かけると以前よりすさんだ雰囲気を感じてしまいます。

生き方は様々だし、一概には言えませんが、今まで以上に未来が見通せない時代、キャリア形成はもっと「楽しさ」を柱にして考えてもいいのではないでしょうか。

 

たのしさ一番!

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