のんびりしっかりキャリアとライフ

意識高くも低くもなく、お茶を飲みながらのんびりキャリアや将来のことを考えるブログです。

私が管理職?(その2)

前回は、女性が管理職になることに躊躇する理由をあげてみました。

 

hachiwarecatkun.hatenablog.com

 

それらに加え、「責任を持ちたくないから」という理由もあると思います。チームがやったことの責任を代表して取らされたり、トラブルがあったら自分が矢面に立たされたり。面倒くさいし、昇給の額と比べたら割に合わない…と思っている人は多いと思います。

個人的には、その考えは正しいと思います。特に課長あたりの中間管理職は割に合わないことが多そう。

そして同時に、それでもやはり、管理職を経験してみることには価値があるとも思うのです。

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出典:unsplush

見たことのない景色を見てみる

きれいな景色の写真を見て行った気分になれても、実際にその景色を見たときと同じ感動は得られないのではないでしょうか。

同じように、実際にその立場になって初めて新しい視点が手に入る。会社の方針や上司の言っている意味が理解できなかったけど、こんな理由があったんだなというのが分かったりする。大変なことも多いけれど、新しい景色を見てみることは自分のキャリア(仕事だけでなくライフキャリア含めて)にいい影響を与えてくれるはず。

扱いが難しいメンバーがいたり、きれいごとだけではないけれど、その人の未来も見据えて仕事を委ねるという育成の面もあるから、母性が強い人(男女共)はその点でもやりがいを感じるかもしれない。

だから、管理職の話が来たなら「できない」と言ったり思ったりする前に、まずやってみた方がいいと思います。心配なら、先輩、上司、友人やカウンセラーなど、相談できる先を確保しておくと気持ちが軽くなるかもしれません。

 

固い話ですが、日本は世界的な流れに反してジェンダーギャップ指数が悪化してしまい、まだまだ男性社会ではあります。

政府は2020年までに女性の管理職比率を30%にするという目標値を掲げていましたが、無理なことに気づいてしまい、「2020年までに」を「出来るだけ早期に」と曖昧な表現に変えてしまいました。

30%を達成するために、無理やり女性を管理職に据えるのは本末転倒、という言い方もされますが、この数値には意味があります。

一つの集団の中で新しい価値観を根付かせるには、三分の一という割合が重要になるそうです。それより低い割合だと、新しい価値観は旧来の考え方に潰されてしまい、集団の中での変革は生まれないのです。

これは女性管理職比率に限らず、色々な集団で感じられることだと思います。女性がいて当たり前、になることが本来であって、「紅一点」みたいな存在は組織全体の考えを変える役には立ちづらいのです。この点からも、もっと多くの女性が管理職になることには意味がある。

 

同じチームで部下になる立場の人は、上司が働くことにどんな目的や信念を持っているかをすぐ感じ取ります。それに共感してもらえれば、ぶつかることはあってもうまくやっていけるのだと思います。部下は意外と助けたがっているものだし、「上司である自分が全部やらないと」と思わずに、自分でやった方が早くても仕事を助けてもらう。

焦り過ぎず、周りと協力しながら山登りして、見たことのない景色を見てみる。もしそれが興味の持てない景色なことが分かったら、下山するくらいの気持ちでもいいのではないでしょうか。

 

我が家で頂点に君臨しているひと

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