ロールモデル(その2)
以前、ロールモデル(その1)という投稿をしました。
hachiwarecatkun.hatenablog.com
当然、その2の対象になるロールモデルの方(女性)を想定していたからその1としたのですが、よく考えると、彼女は凄すぎて、私がロールモデルにすることが出来るような存在ではないな…と思い至り、すぐにその2の投稿をあげられずにいた次第です。
凄いというのは、キャリアというより、彼女の人格、あるいは生き方、です。
風のように生きる人
今は別々の道を歩んでいますが、前の会社で先輩・時々上司だった方です。
ヒット商品をいくつも手掛け、会社で初の育休を取得し、その後女性初の部長になり、後進に道を開いてきたという華やかな経歴のある一方、人よりたくさん嫌な目にもあっているし、理不尽な降格もされたこともある。
でもいつ何時も感情が一定している。女性は感情的になりやすいとよくいわれるけど、私が知る中で最も感情的にならない人物。感情的にならないといっても、無感情ではなく、いつも相手に興味を持ってポジティブに接してくれるので、色々な人から頼られる人でした。
でも一番すごいなと思っていたのは、
他人から自分への過大な期待や依存は受け取らないし、他人に何も求めない。
ことです。
人から頼られる=依存される、という場合もあると思いますが、その場合はかなり冷静に突き放すのです。だから彼女とは合わないとか、実は冷たい人だとか、あからさまに言っている人もいました。でもそんな人に対しても、怒ったり、言い訳したり、媚びたりすることは一切せずに常に同じトーン。頑張ってそう振舞っているのではなく、自然にそうしているのです。そして、自分が理不尽な目に合った時もそれをただ受け入れて前に進むだけ。
他にそんな人を知らないので、彼女のような人につけるべき名称が分からないのですが、「風のように生きている人」というのが一番合っている気がするのです。
かつ、面白い。年上ですが、「かなり天然」と言えます。駐車場で車の助手席に乗り込んだら運転席に知らない人がいてびっくりしたけど、自分が乗り込む車を間違えてただけだったみたいなエピソードは盛り沢山。
メンターのような、姉のような、たまに妹のような?存在です。
カウンセリングや心理学に興味を持ち、勉強したり本を読んだりしている内に、そんな彼女にこの本の中で語られている、人間のあるべき姿のようなものを感じました。
アドラー心理学をベースに書かれている、よく知られているベストセラーの本ですが、この本で述べられている、「他者の承認を求めない」「自分と他人の課題を切り離して考える」というのは、彼女の生き方とかなり似ているように思います。
他人に求めない、他人からの依存も受け取らないというのは言うのは簡単でも中々できることではありません。他人に自分を認めてもらうために何かやってあげよう、と無意識に期待して行動してしまうのはよくある心の動きだと思います。そしてその期待への見返りが無かったときにはムッとしてしまったりもする。
そうではない生き方がナチュラルにできてしまっている彼女は、言い過ぎかもしれないけど、特別な存在なんだと思います。同僚が、「あの人は妖精なんじゃないか」と真面目に言っていたのをたまに思い出します。
今も元気に各方面で活躍しているようです。真似はできないけど、もし彼女ならどう振る舞うかな?と考える余地をくれたという意味でのロールモデルと呼ばせて頂きます。
冗談で、いつか彼女についての論文を書きたいと言っていたのですが、だんだん本気になってきました。
君も風のように生きているね