のんびりしっかりキャリアとライフ

意識高くも低くもなく、お茶を飲みながらのんびりキャリアや将来のことを考えるブログです。

ロールモデル(その1)

あの人みたいになりたい!と、憧れの人物がいる人は多いと思います。どこに憧れているかは様々だと思いますが、そういった対象の人が実際に身近にいることは、とてもラッキーなことなんだと思います。少なからず、知らない内に、自分の生き方や考え方に影響を与えてくれると思うので。

私にもそんな人が何人かいます。

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ハチワレの憧れの人

 
大学4年生の就職活動。四半世紀前の就職活動は男女雇用機会均等法の施行後ではありましたが、日本の会社は「男性は総合職」「女性は一般職」と分けて採用をしているところが沢山ありました。面接で、女性を総合職で採用してもいいけど、朝早く来て掃除してもらうよと言われたり(今でもその食品会社のTVCMを見るたびに思い出します)。
「男女で仕事の内容に差をつけるほど暇じゃないんでうちはやることは皆同じです」と人事の人があっさり語ってくれた外資系の会社に就職しました。
 
数年後、商品企画の部署に異動したのですが、本国から時々来日する40歳くらいの女性のディレクターの佇まいにとても影響されました。彼女はぱっと目立つおしゃれさんではなく、地味な服装をしているのですが、シャツの襟開きやそこから見えるネックレスのバランスが絶妙だったり、ジャケットは仕立て直しをしてずっと着続けていたり。何より、自分に似合っているかと自分が心地いいかを大切にしている人でした。
トレンドをいち早く捕まえて取り入れるのが一番おしゃれ!と思って生きていた私や同僚はすっかり彼女に魅了されて、ああなりたいと強く思っていました。
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四半世紀経った今、彼女よりも歳を取りましたが、追いつけたとは到底思えません。でも、服やメイク、アクセサリーを選ぶ時に、自分に似合っているか、自分が心地いいか、という判断基準の大切さは身に染み付いた気がします。真っ白なシャツは私にとっての勝負服です。デコルテを見せても色気が出ない痩せ体型のため、襟は開き気味にして、ワイド目のパンツと合わせると厄介な仕事やプレゼンでも自信が高まる気がします。正しくは、努力や準備をしてきたことが本番で100%出せる気がするという感じでしょうか。
と言いながら、うまくいかない時も多々あるのですが、服の力だけで打率10割になったらみんな超有能になってるよね!ということで、服の力はあくまで補助。
 
若い時に憧れた彼女の佇まいは、服もさることながら、自分への自信に裏打ちされていたからこそだと今は理解できます。それは、自分に嘘をつかず、ブレないで生きて来たからなんだろうなとも。本国と日本の方針が違っていて、打ち合わせが紛糾することもありましたが、本社の指示を伝えるだけでなく、なぜ日本ではこれがやりたいの?教えてちょうだい。と、好奇心を持って対話をしてくれる人でもありました。20代で生意気なだけだった私とエグゼクティブの彼女とはあまりに立場が違いましたが、意見はちゃんと聴いてくれました。
見た目だけでなく、内面も彼女みたいになりたいと強く思っていた私。今でも時々「彼女ならどうするかな」と思い出すくらい影響を受けました。
今彼女が何をしているかは分かりませんが、もうリタイアしていてもおかしくない年齢。きっとあの佇まいは変わらず、今でも素敵なんだろうな、若い時に出会えてよかったなと思います。
 
身近に接することの出来る、憧れの人との出会い。それは人生からのギフトと言っても言い過ぎではないかもしれません。
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あこがれってなに?