風の時代
2020年もあと1日で終わりの今。
後年に語り継がれるであろう、パンデミックという大きな出来事を経て、私達の生活や意識はどう変化するのでしょうか。シンクタンクとか経済学や社会学の先生方が色々な意見を述べてくださっていますが、大体のところで、「既存の考え方に囚われない、新しい生き方の模索」というキーワードが語られているように思います。
前日まで知らなかったのですが、2020年12月22日は占星術における「数百年続いた土の時代の終わりと今後200年続く風の時代の始まり」という一大転換点だったそうですね。
自分軸の時代
物質主義の時代から、情報や想像力などの形を持たないものの重要性が高まっていく時代。
それぞれの人が我慢をせずに好きなことややりたいことを優先して、風のように軽やかに生きる時代の到来のようです。
あまり占いは信じないタチなのですが、その話を聞いてとても納得感がありました。世界で起こっている出来事や自分の周りで起こっている出来事を振り返ると、旧来の価値観に対して「もういいかげんにして?」と、皆が静かに三行半を突き付けているような気がしていたから。
今まで当たり前に受け入れていたことを疑い、必要ないと思った価値観や情報は思い入れがあったとしても捨てていくことが大切になる時代なのかもしれません。
これだけ聞くと、今までよりもいい時代が到来するような気がするのですが、それぞれの人の心持ちによってはいい時代にも悪い時代にもなる気がします。
まず、自分の道は自分で切り拓いていかないといけない。仕事で言えば、終身雇用制の崩壊は昔から言われてきたことですが、突然失職してもすぐ次の仕事は見つかるから大丈夫、と言える人はそう多くないと思います。政府は企業に対して従業員の「エンプロイアビリティ」を高めるような施策をとるように打診しているようですが、日本でのそれは「他の企業でも通用するような能力を高める」よりも「所属している企業で雇用され続ける能力を高める」ことが重視されているようで、下手をすると、他の企業では必要のない、ガラパゴス化した能力だけが高まってしまう恐れだってある訳です。
とはいえ、他の企業に転職しても通用するような能力を高めてあげようという懐の深い企業はそうないとも思うので、自分のエンプロイアビリティは自分で高めるしかないのが現実。ぼんやりしている内に周りの人がどんどん先を行っていたということもあり得ます。
また、自分の好きなことややりたいことをして生きていく状態というのも善し悪しなのではないでしょうか。好きなこと=仕事にするということは、好きなことに付随して付いてくる面倒だったり辛かったりすることも引き取るということのはず。それを自覚しておかないと「好きなことは仕事にするもんじゃない、趣味に留めておくべき」と愚痴ることになるので、そのあたりも腹をくくる必要があるのでしょう。
物質主義でなく目に見えないものにより価値を置くというのも、いいことに聞こえますが、モノという分かりやすい成果物が見えないだけに、ゴールがどこなのか分からなくなってしまうこともあり得ます。自分にとって価値を感じることの判断基準は何なのかを持っていないと、上辺だけの情報に騙されてしまうことだってある。
より世界が精神的な方向に向かっているのであれば、カルト宗教のような偏った考え方が多くの人の支持を得るようなこともあるかもしれません。
でも、それを考慮に入れたとしても、個人的にはこれからの時代を楽しみに思っています。
リスクを引き受ける必要はあるけれど、自分次第で生きたいように生きることの出来る可能性が広がっていると思うから。
何がやりたいかまだ見えていなかったとしても、何がやりたくないかは分かっている人が多いと思います。そこからスタートしたって無問題。
私は、人が人生の目的を見つけることのお手伝いが出来る仕事(ボランティアかもしれませんが)をいつかしたいと思っています。
自分が何を大切にしていきたいか、自分軸を意識して、そこから来る内面の声やインスピレーションに従って生きることが可能になる時代、と言えるのかもしれません。
自分軸ありありのひと