のんびりしっかりキャリアとライフ

意識高くも低くもなく、お茶を飲みながらのんびりキャリアや将来のことを考えるブログです。

キャリアって?(その1)

自分のキャリアというものについて、何かしら悩んでいる人はとても多いと思います。一般にキャリア=お金を稼ぐ仕事というイメージがあると思います。それも間違いではないけれど、その定義をもっと広げてみると意外な発見があるかもしれません。

 

アメリカの教育学者、ドナルド・E・スーパー博士が提唱した、「ライフ・キャリア・レインボー」という理論があります。

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出典:文部科学省「高校生のライフプランニング」

「キャリアとは一人の人の年齢とその時の役割の組み合わせであり、年齢と役割を組み合わせることによって自己を実現していくことである」と定義づけられています。

役割とは、①子供②学生③余暇を楽しむ人④市民⑤職業人⑥家庭人の6つ。

その人の人生の中で、年齢によって果たす役割は変化しつつも重なり合って進行し、それがその人に満足いく形であればその人のキャリアはうまくいっているという考え方です。その一連の流れを図式化したのがライフ・キャリア・レインボーで、文字通り、虹のように見えることからこの名前になっています。

 ここでは、キャリアとはライフキャリア=人生と考えられていて、職業人としての役割は6つの内の1つでしかありません。もちろん職業人の比重を最大限に高める必要がある年齢もあるだろうけれど、残りの5つもあって初めてレインボーが完成することは意識しておくといいのではと思います。

 

私はこの理論を知ったとき目から鱗でした。今まで殆どマーケティング領域で働いてきたのですが、自分より知識や経験が豊かな人は山ほどいるし、転職エージェントに登録してみたら、40過ぎたらマーケティング職の募集あんまりないですよと言われるし(そんなことはないと今は分かりますが)、そもそも常に新しい製品を買ってもらい続けるための仕組みや仕掛けを考える仕事って、本当に世の中のためになるのか?と個人的な疑問も湧いてきたり。とはいっても今からどんな仕事ができるのか?という思いもあり、モヤモヤMAXのときに出会ったのがライフ・キャリア・レインボーでした。

もちろんモヤモヤが完全に解消された訳ではないですが、もしかしたら、職業人の役割とは別の役割の比重を高める時期に差し掛かったのかもしれない、と納得できたのです。今後もお金を稼ぐ必要はあるので職業人を辞める訳にはいきませんが、自分の別の役割のことをもっと真剣に考えてもいいんだ!と不思議な納得感があったのです。

人生は、どの年齢にいたとしても、役割を変化させながら楽しむことができるという当たり前にやっと気づいたのかもしれません。

ライフ・キャリア・レインボーはキャリアコンサルタントの勉強の中で一番印象深い理論の一つです。人生がはかない虹に例えられているのにもグッときました。

キャリアとは仕事のことだけではない、という前提で、改めて、じゃあ職業人としてのキャリアはどう作っていけばいいのか?については長くなるので次回に。

 

人間みたいに無駄なことを考えずに生きている姿をリスペクト

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